創作と鑑賞の談話室
9月のスレッド(2025) - K.K
2025/09/01 (Mon) 00:01:14
9月の雑談スレッドです。
Re: 9月のスレッド(2025) - K.K
2025/09/01 (Mon) 23:04:59
定期感想その1です。
●仮面ライダーガヴ(第50/最終話:目指せ!おいしい未来!)
3ライダーはそれぞれの戦いに決着をつける。グラニュート界に残ったブラム/ラキアは人間界とのゲートを破壊するも、崩壊に巻き込まれて死を覚悟、「人間界も悪くなかった、これで弟コメルに会える」と納得する。しかしラキアのゴチゾウ(どっプリン、ぷるゼリー)は助けを求めるべく、崩壊途中の最後のゲートから人間界へ。
ヴァレン/絆斗は対峙したジープ、リゼルに戦いを諦めるよう説くも、仇討ちを諦められない2人が襲い掛かる。1対2ながら互角以上に戦うヴァレンはついにリゼル:グラニュート態に止めを放つも、ジープ/ビターガヴがリゼルを庇って一撃を受ける。
が、ジープは自らを庇って倒れた双子の姉シータの域に到達したことを喜び、リゼルを守れたことに納得して消滅する。絆斗は生き残ったリゼルに攻撃を続けず、奪還したヒトプレスを持って去る。
ショウマは人間界へ出張って来たランゴとの戦いに。ショウマは一度はランゴを倒したオーバー&マスターで応戦を試みるも、ランゴが先手を打ってゴチポッドを無力化。ガヴ/ショウマはブリザードソルベなどを次々繰り出すも劣勢。しかし、決め台詞アレンジ「二度と人間と関わらないか、それとも」の覚悟の基本フォーム:ポッピングミで、ついにランゴを完全撃破。
戦い終わり、グラニュート界ではラキアが次期大統領選の新聞記事読んでて、死ぬ死ぬ詐欺でしたな。ショウマ、絆斗、幸果はラキアの消息を探りつつ、人間界に残されたグラニュートの捜索・保護に励んでる(リゼルもじきに加わるんだろう)。
ショウマの伯父:優はショウマのお菓子ノートを読んで、ショウマが妹みちるの子だと察する。が、ショウマに真相を知ったことは告げず、お菓子喫茶「ひだまり」で今まで通り、ショウマに優しく接している。
とまあ、あらすじ書き出してみると「うまくまとまっての大団円」みたいなんですけど、どうも消化不良のような感覚が残ります。明示的に描写された中では特にランゴとの対決ですね。今までの戦績からしますと、ゴチポッド封じられたショウマ/ガヴに勝ち目はないはず。
実際、ブリザードソルベ以下を次々繰り出してもランゴに押されてしまい、夜に至ってランゴが止めを刺しにかかる形勢へ。そこでショウマが根性出すんですけど、残っていたのは基本フォームのポッピングミ。ゴチゾウも前のアメイジングミのような特殊性はないようです。でも、それで勝てちゃう。ランゴの戦い方もなんかおかしい。防御シールドとか高速移動とか、前にガヴを圧倒した技を一切使ってない。
ランゴの口上とは裏腹に、まるで「倒してくれ」と言わんばかりの感じがしてしまいます。が、それでは単なる不満が残っちゃいそうなんで、ちょっと「またもやのランゴ生存説」妄想してみます。ランゴが人間界に出張ってショウマと対決したのは、死亡を偽装するためかも。前もそれでうまく雲隠れして大統領ボッカの追及を逃れてたわけで。
最強のボッカを倒し、いったんは覇権を握ったランゴですが、ショウマらの反撃に遭ったわけですね。結果、人間界とのゲートは奪われ(さらに破壊)、ヒトプレスは奪還され、闇菓子工場は破壊されてしまう。これでは闇菓子を使って有力者懐柔という、ボッカの座の横取りはうまくいかない。
そこでまたも倒されたと見せかけての捲土重来を狙ったのが、今話のランゴの動きだったとか。ただ、今回は前回と違って倒されたランゴの後には羽毛が舞ってました。グロッタが倒されたときは、死後に羽毛が舞ってはなかったんですが、その後の回想シーンではシータとグロッタが羽毛の上に横たわる描写になってました。羽毛がグラニュートの死を示すものだとすると、ランゴ生存説は成り立たなくなります。
それはそれとして(^^;、自分的に気になる点も解消されずです。特に気になってるのは、ランゴらの父ブーシュ・ストマックです。ランゴによると家産を傾け、家勢を衰えさせた凡愚らしい。おそらくは、特に井上みちるを拉致して妻とし、ショウマをもうけたことでしょうな。
しかし、自分的には「なぜブーシュはみちるを拉致までして引き入れたか?」が気になってます。ただ、そこはターゲット年齢層を考えると描きにくいかも。みちるの意思を無視した略奪婚ですからね。それでも「こういう事情だった」という設定があればなんとかなるかもしれません。
例えば「井上みちるは人間界に来て改心したグラニュートと恋仲になり、既にショウマを身ごもっていた。しかし、みちるが他のグラニュートに狙われて危機となり、ブーシュが保護して偽装結婚」とか。みちると恋仲になるグラニュートは「本編未登場のブーシュの弟」でもいいかもしれません。
それなら、弟の態度を見たブーシュが人間との融和に転じ、しかしランゴらから反発される、という流れが可能かも。自分的にはずっと「なぜブーシュがみちると結婚し、ショウマをグラニュートとして強くしようとしたか」がずっと分からず、気になってました。TV本編ではついにそこは描かれず、ちょっとガッカリしています。
とはいえ、早々にVシネマで続編が出るとのCMがありましたな。まずはTV本編最終回後を絆斗視点で、ということらしい。積み残し前提での本編だったようで、そう考えてみると(必ずしも歓迎はしませんが)最終回がこうなっているのも納得はできるかな。TV本編だけで考えてみて、自分の満足は最終盤以前の中盤にあった気がします。特に、ショウマと絆斗、絆斗とラキアの関係を構築していく過程が最も印象深かったです。
1年間、仮面ライダーガヴの感想にお付き合いいただきまして、ありがとうございました。いつもながら、こちらで伺うことが視聴に役立っておりまして、改めて感謝申し上げます。次は仮面ライダーゼッツですね。これも楽しく観て、感想を交わせたらと思う次第です。
●ナンバーワン戦隊ゴジュウジャー(第28話:愛に踊る!これが私のthe・AI)
今話はブーケもゴジュウジャーもゲスト敵:設名新/バトルジャパンの手中に陥ったところからですね。ブーケもゴジュウジャーも睡眠装置で眠らされてまして、夢の中では願うものを得ている。
面白いと思ったのは角乃の夢です。自称「ハイクラスラグジュアリー名探偵」ですから、ハイソな夢を見るのかと思ったら、交番勤務で妹:緒乙と仲良くやってるのが理想でしたか。禽次郎も面白く、亡き妻の房子と一緒に青春やり直したかったわけでしたか。
(夢とは直接関係ないですが、テガソードの耳はここなのかという驚きもあり。動物モチーフだからケモノ耳なわけか。)
もっとも、設名新が各人の望む夢を見せているのは悪夢を見せる準備ということだったようですね。そうすれば思う通りに操れるらしい。鬼滅の刃「無限列車編」でも、そんなことしている鬼がいましたな。
ただし見たい夢≒願いがなければ設名新の睡眠装置も有効ではなく、吠は目覚めちゃうと。ブーケに対しては睡眠装置の効き目が半ばのようでして、おそらくこちらは記憶を失ってるからなんでしょうな。アイドル陸王の後姿はかろうじて見えるも、誰だか思い出せないから、夢の陸王は振り向くことができない。
ともかくも設名新の夢トラップから逃れた吠、ブーケのために駆けつけたファイヤキャンドルと真白で反撃開始。が、設名新はゴジュウジャーを繰り出してくる。ジェネボットの応用みたいですね。真白は一目で偽者と見抜いて「神の俺には分かる」と威張ってますが、胸に大きく「X」のロゴあるからなあ(^^;。
ジェネボットのゴジュウジャーは吠/ウルフと真白/ポーラーで引き受け、ファイヤキャンドルは設名に捕らわれたブーケのもとへ。設名はブーケの意識から巨大ロボ:アイアイザーを召喚するなど、AI生命の力に有頂天になってますな。設名の野望はクオンに取って代わることだと思ってたんですが、研究者としての名声のほうがデカいらしい。
それにしても、ブライダン側の巨大ロボがブーケらの意識から「生成」されていたというのは、ちょっとビックリ。ブーケは後でアイアイザー撃破後に悔いて謝ってましたが、たぶん「AI生成」の同族という感覚があるんでしょうな。しかし、人間の設名新には巨大ロボはもちろん、ブーケにもそんな感情は生じない。人間とは異質・異種のAI生命だから。おそらくはクオンも同じなんじゃなかろうか。
設名は飛び込んできたファイヤキャンドルに対し、「道具に過ぎないAI生命のブーケ」を容赦なくぶつける。設名のこの扱いは冷酷というより、ブーケに憎悪に近いものがあるからみたいですね。二つ名「慈愛のブーケ」が気に入らないと。機械でしかないAI生命に「慈愛」とか片腹痛いし、アイドル陸王が好きなんていう感情も認められない。
その辺り、設名の器の小ささがうかがい知れますな。自分が思うAIはこういうものというイメージから外れるものは認めれない。敷衍すると、自分が知らないもの、分からないものは間違いといったところですね。知らない・分からないの領域に踏み込むのが研究者であるのに、研究者の名声が欲しい設名にその資質が欠けている。
設名は己の見方が正しいことを証明しようと、ファイヤキャンドルにブーケを操って差し向ける。ファイヤキャンドルはブーケに訴え、こぼれ落ちた陸王ブロマイドを「俺(ファイヤキャンドル)のことは忘れても、こいつ(陸王)は覚えてんだろ!」突きつけ、さらに「慈愛のブーケ!」と。
ブーケは「愛」と呟いて動揺の気配があり、焦った設名は「何が慈愛だ!」と陸王ブロマイドをブーケの目の前で破り捨てる。ファイヤキャンドルはブーケの琴線に触れ、設名は逆鱗に触れてしまったわけですな。ブーケは激情で記憶を取り戻して目覚め、設名に渾身のグーパンチを叩きこむ。ブーケ、さらに設名のPC(睡眠制御システム)に銃乱射で破壊し、悪夢に苦しむゴジュウ戦士も目覚める。
(駆け寄ったファイヤキャンドルにブーケは「声が聞こえていた」と言ってまして、「ファイヤキャンドルが突きつけた陸王ブロマイド」だからこそだったんでしょうな。ファイヤキャンドルと陸王の効果は半々くらいかな?)
設名はそれでも抵抗を続けますが、もう転落していく感じしかありません。偽ゴジュウジャーは一掃されるし、前話では強力に見えた強化型バトルジャパン(キラーバトルジャパン)も精彩欠く感じだし。たちまち撃破されて指輪を失うも、設名はブーケから生成したアイアイザーで最後のあがき。
これにはブーケがカレンデウスで迎え撃つわけですが、いつもの応援団ではなく陸王推しの応援でないといけないのか。面白いこだわりですな。ともかくも巨大戦でブーケが押してる感じですが、さらに真白が加勢。前話ですねてたグーデバーンも機嫌を直したようですね。これでは設名に勝ち目なく、二連撃で勝負あり。
それでも設名は生き残りまして、ブーケから得たデータで再起を図ろうと会社に戻るも、クオンが待ち構えている。クオンは記憶を失ったブーケを放てば、設名が必ず背き、最後に敗北に至ると分かってたみたいですね。負けた設名にクオンは指のX印を向ける。今回の一件はクオンが獅子身中の虫を排除するためのものだったのかしらん。
一方、反抗して家出の格好のブーケはブライダン城に戻り、テガジューンから「これまで以上に私のために励め」と許される。うーん、テガジューンはクオンの動きと狙いを知っていて、そう言ってるのかしらん。ちょっと気になります。今のところ、クオンに対する設名以上に、テガジューンに対するクオンは獅子身中の虫のような気がしてきますんで。ともかくも、オチは真白からの「請求書3億円」でした。